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青春のモニュメント

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青春の分かれ道

誰にでも青春時代のホロ苦い思い出があるものだと思います。とくにその時期のアイドルに心ひかれた経験や、初恋、初デートなどなど、初ものずくしの激動の時期ですが、若さという唯一の武器で、大人への人生の船出をしていくものです。

さて今回は私、カン斗めの青春時代の女神的存在であった女優、ジョアンナ・シムカスについての思い出を交えた話になると思います。彼女は私にとってそれこそ「神聖にして冒すべからざる存在」でした。

若い下半身から24時間突き上げてくる性欲はありながらも、片方ではそれこそピュアで清純な女性(女の人・お姉さん)への憧れは常にあったのでしょう。性欲と憧れという二つの相反する思いに引き裂かれた股裂き状態のなかでも、私は女優ジョアンナ・シムカスを愛し続けたのでした。

それは、先輩方が「ローマの休日」のオードリー・ヘプバーンに心を根こそぎ持っていかれたのと同じ心理なのではないでしょうか。そして、今どきの若い人たちがAKBなどのアイドルに群がるのとも似ているものでしょう。

冒険者たち

フランス映画「冒険者たち」は、なんといっても彼女をしてスターダムに押し上げた映画です。二人の向こう見ずなアドベンチャー男たちに同行して、アフリカコンゴ沖の海で宝さがしをするというお話です。内容的に元々男くさいストーリーの中にあって掃きだめのつるのように際立つのがレティシア役の彼女でした。

映画の中で、彼女は世紀のイケメンであるアランドロンよりも、その相棒の無骨なオヤジのリノ・バンチュラに思いを寄せるというところは、とても納得のいくところでした。

この映画の監督ロベール・アンリコは好んで彼女を起用していて、ジャン・ポール・ベルモンドーの恋人役の映画「オー!」や青春映画「若草の萌えるころ」などがあります。「若草の~」では濡れ場があるというので、私は見に行くことを断念した覚えがあります。今見れるものなら絶対に見ますが、当時の私ははるかに純粋だったのです。

失われた男

この映画はとても地味で暗い映画だったように記憶しています。黒人たちの公民権運動に対する権力側が圧力をかけるようなイメージです。ただし、重大だったのはこの映画でジョアンナはシドニー・ポワチエ(黒人男優)と出会い生涯の伴侶となったという点です。

彼女は、早々に女優のステータスを捨て、引退してしまいました。名誉などには興味がないのでしょう。

有名な女優が、有名男優とは言え黒人と結婚したという話を、ほかに私は知りません。差別などものともしない彼女のその心の美しさに私は感動すら覚えたのです。私のジョアンナ・シムカス信仰がいかに正しかったのかという証明となるものです。

いまでは、夫のシドニー・ポワチエ氏が叙勲されたかなにかで、レディ・ポワチエと呼ばれるそうです。表舞台からすっかり降りてしまい、報道などでお目にかかることができなくなったのは、とても寂しい思いはあります。ですが、その喪失感が私の中では、彼女をしていつまでも神格化させている要因なのかもしれません。

<経歴>
ジョアンナ・シムカス
Joanna Shimkus
生年月日:1943年10月10日
出生地
カナダ・ノバスコシア州のハリファックス出身の女優。リトアニア系。 目次. [非表示]. 1 来歴; 2 主な出演作品; 3 脚注; 4 外部リンク. 来歴[編集]. カナダのハリファックス出身。リトアニア系ユダヤ人の父親とアイルランド系の母親の間に生まれる。父親はカナダ海軍の軍人だった。ケベック州モントリオールで育ち、19歳のときにパリに発ちファッションモデルとして活躍した。 1964年、『スタンダールの恋愛論』で映画デビュー。ロベール・アンリコ監督の『冒険者たち』 フランスの雑誌「エル」のグラビアなどで有名となり、フランス映画に引っ張られる。アイルランド系の赤い髪が特徴。
国籍:カナダ
配偶者:シドニー・ポワチエ (1976-)

 いまでは、熟女、熟女とそのエロさの魅力を連呼している私ですが、かつては美しい心根の青春時代もあったのです。実に懐かしいかぎりではありますが、いつもホロ苦い思い出として鮮明に蘇る瞬間があります。


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